君、監禁。
「演技に決まってるでしょぉ?

アンタはあたしがヒロの名前を呼ぶ事を極端に嫌がったわ。

あたしがアンタをヒロだと間違えたなら、短気で単純なアンタはすぐ切れる…。

もしアンタがヒロを殺していたとしたら、そこで自分がヒロじゃないことを証明する為に、殺したことを白状するんじゃないのかなって考えたのよ!

あたしは白状させたあと、狂ったフリをしたわ。
アンタの同情を誘う為よ。

いくら最低で人間のカスのようなアンタでも、自分の愛してる人が自分のせいで狂えば、多少の責任は感じるでしょ?

同情を誘えたなら、後は首輪を外してもらうだけ…。

…あんたはこの作戦にまんまと引っかかってくれた。

首輪を渡してくれた時なんて、笑いを堪えるのに必死だったのよ?」


だからあの時…!

僕は真っ青になりながら必死に針を刺された痛みに堪える。







「沢山いたぶって殺してあげる」

僕の顔数センチのところまで顔を近づけて彼女は笑った。

まるで花咲いたような笑顔で。
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