猫になった僕
まるでこの間TVでやってた映画の忍者みたいにふんわりと僕の足に腰掛けられた。
 
変だなと思ったけど、さあいくぞと車輪に手を伸ばした。

あれ、いくら手を伸ばしても車輪に手がとどかないよ。

 なんでとどかないの?

どうしてかなって、とどかない手の方をみたら僕はびっくりしてしまった。              

 だってそこには柔らかそうな、きれいな銀色の猫の手があったんだもの。

ああそうだ!

僕はきっとまた夢を見ているんだ。

きっとそうに違いない。

僕はよく夢を見るんだ。
ママやパパやお姉ちゃんのこと。
大好きなピラミッドにのぼる夢。
みんなといっしょに歌を歌う夢。
楽しい夢は大好き。



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