猫になった僕
三毛猫さんは、おかしそうに笑いながら僕の名前を呼んだ。

「どうして僕のことを知ってるの?」

僕はとっても不思議だったから急いで三毛猫さんに聞いた。

「君のことはずーっと前から知っているよ。」

「マリさんのことが、だーい好きなヒロ君。」

僕はホントのことを言われちゃってすごくびっくりしてそれからすごく恥ずかしくって、きっと真っ赤になちゃった。

「どうして僕のことを知ってるの、マリさんのことも知ってるの?」

「知ってるさ、僕もずーっとあおぞらに住んでいるんだからね。」

「君よりもずっと前からね。」

僕は急いで三毛猫さんに聞いた。

「三毛猫さん、僕はいったいどうなちゃったの?」

僕はこれからどうなっちゃうのかもとっても心配だったけど、まずはどうしてこんな事になっちゃったのかが早く知りたかったんだ。

三毛猫さんはゆっくりとしっぽを振りながら僕に言った。

「どうもなっちゃいないさ、君は君のままだよ。」

三毛猫さんはゆっくりとのびをしながら僕にそう言った。

「君は元のヒロ君のままだよ。」

三毛猫さんは今度はあくびをしながらそう僕に言った。

僕には三毛猫さんの言うことがさっぱりわからなかったから、もっといろいろ聞いてみることにした。
でも今度は僕より先に三毛猫さんがお話をし始めた。

「君は珍しいね。」

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