LASTLOVE

Ⅴ 欲望

「俺は、無理だ。」

「あたしだって…」

春と美月は険悪な雰囲気のまま浜辺にいた。

「昨日、何もなかったのかよ?」

「無かった…。話しも30分くらいで…夢さんの愚痴言ったと思ったら、やっぱり好きだとか言って、語りだして終わり。何なの!って感じ!」

「俺も全然…ってか、二人が抱き合ってキスしてるとこ見せ付けられたし…マジ、政樹ぶん殴ろうかと思ったわ。」

「そんなんだったら、夢さん奪っちゃえばよかったのに。それを政樹聞いたら…」

「俺、殺されるかな。」

「自分だってそのくらいの気持ちがあればいいんじゃない!」
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