LASTLOVE
全員が黙った。

微妙な沈黙を翔が破った。

「こんな…フルで微妙な面子揃えられたら言うコト思いつかないよな。」

美月が翔を睨んだ。

「それどういう意味?」

「あっ…いや…気まずいよなって。それだけ!」

「愛の伝説の手掛かりになるようなものは無かった?」

奈緒があたしに聞いて来た。

「特に森には無かったけど…あっ…!」

あたしはリュックからロープを取り出した。中を引っかき回し、サイドや前のポケットを調べると、サイドポケットからリングが二つ落ちて来た。

「何これ…?」

あたしがリングを見ていると、奈緒と翔が声を上げた。
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