LASTLOVE
「つまり…ここに来る前からってこと?」


「そうかもしれない。さっき翔と話してたら翔もあたしのこと忘れられなくて指輪を持ってたって言ってくれたの…。今日の手紙あったでしょ?あれを読みながらあたしは自分に嘘をついてるって思った。」

「今さらかよ…。」

「それに…春…あなただって夢さんのこと忘れてないでしょ?」

それを言われた時、あたしはぎょっとした。

正直、春はあたしと浮気した。さっきだって奈緒さんのことを冷たく突き放していた。

「春の部屋にたくさん夢さんのもの残ってたの…あたし捨てたのに取りに行ったよね?それにあなたが夢さんとのリング持ってるのも知ってた。」
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