生きて。笑いたい。




痛い…………






助けてよ、正樹









――――『友姫』






あたしの名前を呼んで。あたしの身体に触れてよ………






どんな人かなんてわからない貴方が。今とても愛しくて…。







「………………っ……正樹…」








声にしただけなのに。涙が出てきて………








…そんな
弱い自分が、イヤで、情けなくて、








「うっ、………………ひっ…く………………」




「神田!!!」








だから。






吉濱が来たときに…。






あたしは声を我慢したの








弱いあたしを。大嫌いな吉濱に見せたくなんかなかったから………













あたしは 強がったの












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