生きて。笑いたい。






だからあたしは冷たく言うんだ。




「吉濱には関係ないから。」






自分でもビックリするくらい冷たい声。




でも、そうでもしないと引き下がってくんないから…






ホントに関係ないんだから、もう関わらないで?


お願い。巻き込みたくないの…




そんな非力な願いは、届いてくれない。






「俺の事は陸って呼べって言ってんだろ!!あと関係無くない!何であんなに体調悪そうだったんだよ!」




そんな吉濱の言葉に、クラスがざわつく。


「え?何?神田さん体調悪いの?」

「もしかして寝坊したのってそのせい!?」




……何でこのタイミングで…!。


もう最悪だ…。






けど、吉濱はさらにいいふらしていく


「…神田は寝坊なんかじゃねぇよ。朝一番にもう学校来てた。」



「え!?じゃぁ何であんなに遅かったの!?」





更に騒ぎだすクラス。




止めて…止めてよ…!!



「神田は朝に、泣い…………」

「止めて!!!」




あたしは、高校に入って初めて大声を出した。



とにかく止めたくて。


馴れ合いを避けたくて。






今までの努力が無駄になってしまうのが嫌で…






何のために、冷たくしてきたと思ってるんだよ…。


何のために、一人を我慢してきたと思ってるんだよ…!!







気が付いた時にはもう。あたしは涙を流していた。










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