生きて。笑いたい。
「……神田!?」
「…………っ!」
吉濱は心配して、あたしに触れようとしてくる。
やだ、やだ、やめて!
「触んないで!!」
――……バシッ!
あたしは伸びてきていた吉濱の手を払いのけた。
「…神田…。」
「あたしに構わないでって言ったでしょ!?もうシカトしていいからっ!だからっ…。……だからっもう………話し掛けないで!!」
お願い。お願いっ…!。
あたしの事。嫌いになっていいから。
もう朝の事も忘れてよ…
そう言いたいのに、
心臓が痛くて、何も言えない。
かろうじて立ってるのが精一杯だった。
「ちょっと。何よアンタ。」
「陸は心配してやってんのに…どんだけ態度悪いわけ?」
あたしの目の前に出てきたのは、二人の女子。
女子の中でも一際目立っていて、いつも吉濱と一緒に居る。リーダー的存在の子。
その二人が、あたしと吉濱の間に入り込んできた。
顔が濃いから。怒ると凄い迫力だ。
「アンタさぁ、調子乗ってない?皆が話し掛けても無視してるし。何様な訳?」
「ウザいんだよ!どうせ男子に人気あるとか思い込んでんだろ!?」
そう言われ、ドンッと肩を押される。
「…………っ!」
思わずふらついてしまった。
気持ち悪い……―。
息が苦しい…。
身体の中、全部の感覚が無くなってきてる気がした。
…なのに痛い。
心臓だけが。凄く痛いんだ