生きて。笑いたい。








「っ神田………。ごめんな…?」





神田は何も言わずに、俺を力強い瞳で見つめてる







………どれくらい。俺は君を見失ってる?






何度も何度も。昔の俺は君を探していたんだ。








……ここにいる神田を探したって、見つかるわけ無いのに…





でも、気付かなかったんだ






だって自分ですら。俺は見えてなかった








「……………っ……」







だから。






今。見つけた君をみると涙が出てくる







「……っやっと。見つけた…」







やっと。やっと。






俺は見つけた。








神田の事も。友姫の事も。正樹の事も。







この感情も







「…神田…………」



「……………っ…」






だから。もう一度伝えていいか?






「好き」




「…っ………うん…」




「好き。好き。…好きだ。」




「…………っ…」






ただ、好きだ。








その想いを伝えると、友姫は涙を流した










綺麗な涙が、何かを吹っ切ったかのように神田の頬を流れる









< 177 / 316 >

この作品をシェア

pagetop