生きて。笑いたい。






空っぽになったはずだった俺の記憶には






ポツン。




と、愛しい人が居た








独りぼっちの。愛しい人。





………愛しい人が独りで居るのに…俺はその人の隣に居なかった










…………その人が独りで俺のなかに居るのは。分かっていた。





だけど…………









「………お前がドコに居るのか…分からなかったんだ…」



「え………?」







突然言った言葉に、神田は先が読めない顔をする








居るのは分かってるのに見つからない………











それはまるで。かくれんぼみたいなんだ








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