生きて。笑いたい。






記憶が戻った時に。友姫は俺に言った



『会いたかった』





「………俺も。お前に会いたかった…」


「……うんっ………」




止まりかけてた友姫の涙は、またどんどん出てきた







………友姫は、いつも泣いてばっか。








「………友姫……笑って?。」



「…………っ」



「もっと。もっと。………笑ってよ。」


「うぅぅ~……!…」



「ははっ、泣くなってば………」















友姫。笑ってくれ。







俺の大好きな笑顔を、もっと。見せてよ。







「っ……と…、止まんない…っ」



「はははっ!ごめんごめん。いいよ、また今度。」



「…………ご、ごめんね?…ソレに、今は笑いかたがよく分かんないかも……」



「待ってるから大丈夫。ありがとな。」







俺のために必死になって涙を止めようとしてた友姫を見て。



やっぱ大好きだって思った。












俺はもう一度、小さな友姫を抱き締める。







「よ、吉濱……」



「………………」














でも。友姫………。










なるべく早く。見せてくれ









「……………っ…」


「………?…。」











いつ居なくなるのか分からない俺には。






時間がどれだけあるのか分からない…………







友姫にとっての、2ヶ月という小さな時間も




俺には。大きな時間に見えて羨ましい…………






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