生きて。笑いたい。
小さい頃からお世話になっていた先生から言われた。予告
「…そうですか」
不思議と実感は沸かなかった。
だって死ぬって何?
あたし、死ぬんだ?
3ヶ月も経てば、居なくなってるんだ
「……ありがとうございました。」
「…友姫ちゃん…」
悲しそうな声の先生。
……悲しまないで。
あたしは居ない方がいいんだから。
先生を悲しませるくらいなら、居なくなるよ。
診察室のドアを閉めて、薬を貰って外に出る。
『お大事に~。』って言ってる看護師は、何も知らない。
何も知らなければ、あんなにも呑気な声が出せるんだ。
だからあたしの病気を知ってるのは。担当の先生と学校の先生と親だけ。
一人っ子だし、クラスの皆には知らせてない。
普通の女子高生。神田 友姫【かんだ ゆき】として、生きている