生きて。笑いたい。






「君達!!何をしてるんだ!!」



「あ…!警察だ!陸、早く逃げよう!」





コンビニの定員が通報したのか、警官が一人こっちにきた。






「………っ…!」



「陸!?」



「行くぞっ……!!…」






直人はビックリしてたけど、




俺は。ボコボコになって歩けそうにない男を担いで走り出した






警官はまだ追いかけてくる








俺らは猛ダッシュで路地裏に逃げ込んで、警官が離れるのを待った






「………っしつけぇな…」



「……なぁ陸……何でこの男まで連れてきたんだよ…?」



「……………。」






確かに、




今まではケンカして警察に見つかったら、とにかく自分だけ逃げていた。










自分だけ守っていた。







でも今は………








「………決めたんだ。俺」



「何を?」



「もう。自分だけを守らねぇって。」








友姫を思い出して、俺。思ったんだ









あの頃、初めて他人を考えたんだって。










他人を考えて、考えて………



まぁ、結局耐えられなくて、自分勝手に離れちまったけど………








でも。友姫を守ろうとして、


間違った選択でも友姫から離れた。







自分じゃなくて、友姫を思いやった。





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