生きて。笑いたい。






記憶を取り戻すまで、俺は直人や色んな人との思い出が曖昧だった。








この写真も。全く覚えて無かった………






「…この時さ~」



「…ぐすっ……うん。」



「俺。お前が友達で居てくれるかすっげぇ不安だった。」







泊まりに言った夜、





俺は直人に病気の事を全部話した。









いつかフっと死んでしまう俺と、




まだ友達で居てくれるのか
…分かんなくて。…怖くて。










「………ばぁか。」



「は?」




「俺が正樹から離れる訳ねぇだろっ。」




「…………それ…」



「俺がそん時。お前に言った言葉!」






直人は涙を拭いて、ニカッと笑った







…そうだよ。








お前はキッパリと


そう言ってくれたんだよな。










「今さら何だけどさ…………」




「ん?」




「俺が友達で………ホントに良かったか?………」









あの頃はあぁ言ってくれたけど………












今。直人は本当に後悔してねぇのか?








俺が友達で、ホントに良かったのか?









< 205 / 316 >

この作品をシェア

pagetop