生きて。笑いたい。






「嘘だな。」




「何言ってんだ。」



「嘘だって言ってんだ。」




「おめぇにくだらない嘘付かねぇよ。」



「……………ホントに?」




「………あぁ。」







そう言えば直人は友姫の事を




何となく毛嫌いしてるとこがあったな…




「…………神田友姫が…?」



「…………」



「…マジかよ………。」





あと少しなんだ………






それまでに。俺は友姫の笑顔を見たい………







「…あと………2ヶ月切ってんだな………?…」



「あぁ…」



「それまでに。お前は神田友姫の笑顔を見たいんだな?。」





まぁ…見たい……んだけど…。







「まずは。笑って欲しい。」




「………うん。」




「…俺が見れなくてもいいや。ただ笑ってくれれば……。」



「………そうか…。」







その後、直人は『俺も明日会いに行く』と言ってくれた。







周りは自分の事よりそっちのけなハズの直人が、友姫に会いに行くと言ってくれた。







すっごく珍しい。






「…………友姫の事。嫌いなんじゃ無かったっけ…?」





「………嫌いかどうかの見方を。変えることにした。」




「どーいうことだ?」





「相手を知ってから。好きか嫌いかを決める事にした。」







友姫の事。知ろうとしてくれてる。






嬉しくて。俺はまた泣いてしまった。









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