生きて。笑いたい。




「なんで正樹が泣いてんだよ。」




「……………っ…。」




「全く…。そろそろ寝るぞ!」




「…あぁ…っ……。…」








直人は聞いてくれただけで、細かい事を聞き返さなかった。






俺から聞くより、直接友姫に聞いた方が確実だと思ったんだと思う。







「………………。」








友姫。









君は色んな人を変えていくね。








石田や、直人や、自分の母。







俺の事も…自分の事ですら君は変えていく。














でも。笑ってくれよ………








初めて会ったあの日の様に。綺麗な笑顔で笑って?












それで生きてくれ。










「……………っ…。」








友姫。






友姫。










「……………ぅっ……!…。」









ちゃんと。生きて笑えよ…………。









「友姫………っ…。」








…………ただ。



笑って欲しい。だけなんだ。












< 213 / 316 >

この作品をシェア

pagetop