生きて。笑いたい。






それ以前に何で山本に言っちゃったの…?








「おい。」






考えを巡らせてると、山本が呼び掛けてきた








「俺の質問に答えろ。」




「………………。」



「どうして。病気を隠してんだ。」







かなり顔を近付けられて。吉濱とは違う茶色い瞳で聞かれた。







山本が持っている不思議な雰囲気が、あたしに余裕を無くさせる。






この人になら本音を話してもいいかもしれない。





そう思って、あたしは口を開いた。










「………………あたし…怖いんだよ……」





「何がだ」






「………皆の事が…。」





「………どうしてだ?」





「皆があたしを、本当のあたしを…………、見てくれなくて…………」





「本当のあたし………?どういう事だ」






スラスラと、今まで言えなかった事が溢れてくる。








山本の意外なほど優しい声が。あたしを落ち着かせてくれてるんだ









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