生きて。笑いたい。






「…皆ね………あたしが病気だって知った途端に、何だかよそよそしくなったの。」






「…………。」





「…………皆があたしを見る時には、病気っていう前置きを置かれた。」










『あの人病気なんだって』








『友姫ちゃん、そんなにはしゃいだら危ないよっ!!』









今まで言われなかった言葉ばかり








『神田は危ないから、ドッチボール入んなよ!』




『神田!今走っただろ!いいのかよ!?』








仲の良かった男友達も、





皆がやってたドッチボールも、







軽く走っただけでいわれるそんな言葉も。











『大丈夫だよ。』




『平気だよ?』









「…………あたし…皆が変わっていくのが、…怖くて………」




「………………」






「そうしたら、どんどんどんどん…。皆あたしを嫌がってるように見えてきちゃって…………………」







皆に気を使わせて。






あたしはそれに精一杯答えて。











「…………友達で居てくれてるのか。怖くて…………」






「…………………」





「同情なんかじゃないって言われても。信じられなくて怖かった………!…。」









だから一人で居ることにした。








怖がりなあたしは、



怖くない道を選んだ。










でも一人で居る方が怖かった。









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