生きて。笑いたい。








しばらく他愛ないお喋りをして楽しんでると。








――ガラッ!!









「直人ぉぉぉぉぉ!!!」







正樹が、うるさい声をあげながら入ってきた。









あたしと山本は二人して耳を塞ぐ。









「お前っ…!何で一人で行っちまうんだよ!!」





「お前の居ないとこで話がしたかったんだよ。なぁ?神田。」




「そ…………う…なのか…………?」









答えを求める様にあたしを見る正樹。









…………あたしに振んなよ…









「うん。山本と二人で話したかった。」



「マジで…………?」





「ほらみろ。お前が居なくたって俺らは大丈夫なんだよ!!」




「うん。別に居なくてもいいや。山本と居ると楽しいし。ね。」




「ね。」




「「ねー!」」






「…………どうでもいいけど。何でお前らそんなに仲良くなってんだよ!!!」










あたしと山本で正樹をからかって。








正樹はそれに子供みたいに拗ねて…………
















まるで。昨日のケンカなんて嘘みたい。














あたし達がもうすぐ死ぬだなんて。








嘘みたいだよ…………











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