生きて。笑いたい。











もう、自分がどう見られたって良いんだ。












ただ生きたいだけ。
















それだけなのに。こんなにもこの望みを叶えるのは難しい











「友姫ちゃん…。そう言えば、君に言ってなかった事があるんだ」











そう先生が言い出したのは。しばらくしてあたしの涙が止まりかけた時だった。











言ってないこと………?











「君はさっき聞いてきたね。『100%死ぬの?』って。」






「…………………」






「…今までは……そういう風に捉えていたんだろうけど………。実際の所は、100%じゃないんだよ…。」







「え………………?…」



















………100%じゃ、ない?















それって………つまり…………
















「君は。まだ助かるかもしれない。」







「………!…」







「今のままで行くと。いずれ死ぬのは確定してる………。けど、君の心臓病はもしかしたらフッと直るかもしれないんだよ。」















直るかも…しれない………?















その言葉に。あたしは驚いた。











ホントに、そんな可能性があるだなんて知らなかったんだ














今までのあたしは…………














あまりにも。無知だった





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