生きて。笑いたい。





「なぁ。」


「何?」


「お前こんなに喋れんだな。」


「は?………。」


「何でいつも独りになろうとすんの?」


「…関係ない。」




吉濱がムッとした表情を作る。




そのまま呆れて帰ればいいのに……









……けど、




あたしのそんな想いは。吉濱の言葉によって一瞬にして吹っ飛んだんだ。










「あのさ。……俺、いつ死ぬか分かんないらしいんだ」








……凄い衝撃だった。





「え…………。」




まさか。







まさか。








こんな言葉を聞くとは思わなかった。





あの吉濱が。死ぬなんて言葉を口にするなんて。






あんなにも幸せそうな奴が、自分と同じ苦しみを持って。自分と同じ悲しみを知ってる。





それが。凄い親近感を持たせてくれた





けど、あたしは死ぬ期間が分かっている。









あと3ヶ月。






それは、明日死ぬかもしれないという吉濱と、どっちが良いんだろう……






あたしも。前まではいつ死ぬかわかんなかった。





けど、いつ死ぬか分かった時。凄い絶望感を受けた。








あたしと吉濱とでは。




どっちが苦しいんだろう……








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