生きて。笑いたい。






あたしは先生に全てを話した。







「そっか………」







話が終わった時に、先生は優しい笑顔で笑ってくれた。










「君は…ホントに辛かっただろう。けど、君はまだ生きれる………」










それから聞いたのは、あたしの心臓病の小さな可能性だった。












『君の病気は実に珍しくてね。まだハッキリとした治療が見つかっていないんだ』









『けど…、この病気に掛かった人の約六割が。突然ケロッと治ってしまった。』











『今までの君には、コレを伝えたって何とも思わなかっただろう。けど、今の君ならば生きる希望を持ってくれると思ったんだ。…………隠してて、すまなかったね…。』













そう言われたあたしは今、病院の廊下に立っていた。














窓から見える空は、









灰色の雲に覆われていた









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