生きて。笑いたい。
泣く声が大きくなって。水滴はブワッと溢れてきた
情けない。
こんな感情的になるなんて
…………あたし、凄い惨めだ………
寒いよぉ………
――グイッ……!…
すると、突然腕を引っ張られ。身体が温かさにくるまれた。
――ガンッ!!
それから缶のような物が落ちた音がした。
………え…
「…………やま、もと……?…」
「何泣いてんだよバカ………」
「………何で…」
あたしは突然、山本に抱き締められていた。
「……………何で…、泣いてばっかなんだよ………」
「…………………。」
――ギュッ………。
どうしてあたしを抱き締めたの?
何で戻ってきたの?
強く。強く抱き締められたあたしの耳には、
山本の鼓動が。大きく聞こえた。