生きて。笑いたい。






色々な感情が頭を巡っていくなか、吉濱は話を続ける。





「俺さ、病気なんだって。」




「…………何の?」



心臓病なら、あたしと同じだ。



でも吉濱は薬を飲んだりしてないし、体育の時間も普通に走っている。





だったら…一体何なの?






「…あ~」



「…吉濱?ねぇ、何?何で吉濱は死ぬの?何の病気なの?」



「……心臓病…。」







――ドクンッ……




「心臓病……?。」




そんな訳ない……





だってもし吉濱が心臓病だとしたら、あたしはどうして走れないの?




どうして心臓がこんなにも痛くなるの?









「たまに凄い痛むんだよ」




嘘。





「ちょっと走っただけですぐ体調悪くなるし……」





嘘だ








「医者も『それは心臓病だ』って……」


「嘘だっ!!」





「えっ…………?」




「そんな訳ない…!」






涙がどうしても出てしまう





感情がどうしても溢れてしまう






だってどうして?




あたしと吉濱は同じなハズでしょ…?



同じような痛みを抱えてるんでしょ?









泣きじゃくるあたしを見て、吉濱はふぅと溜め息をつく。





「神田は俺の病気の何をしってんだ」



「…………え?」


「お前が思ってるように、簡単なもんじゃないんだかんな


……それ、分かってる?」










< 24 / 316 >

この作品をシェア

pagetop