生きて。笑いたい。
色々な感情が頭を巡っていくなか、吉濱は話を続ける。
「俺さ、病気なんだって。」
「…………何の?」
心臓病なら、あたしと同じだ。
でも吉濱は薬を飲んだりしてないし、体育の時間も普通に走っている。
だったら…一体何なの?
「…あ~」
「…吉濱?ねぇ、何?何で吉濱は死ぬの?何の病気なの?」
「……心臓病…。」
――ドクンッ……
「心臓病……?。」
そんな訳ない……
だってもし吉濱が心臓病だとしたら、あたしはどうして走れないの?
どうして心臓がこんなにも痛くなるの?
「たまに凄い痛むんだよ」
嘘。
「ちょっと走っただけですぐ体調悪くなるし……」
嘘だ
「医者も『それは心臓病だ』って……」
「嘘だっ!!」
「えっ…………?」
「そんな訳ない…!」
涙がどうしても出てしまう
感情がどうしても溢れてしまう
だってどうして?
あたしと吉濱は同じなハズでしょ…?
同じような痛みを抱えてるんでしょ?
泣きじゃくるあたしを見て、吉濱はふぅと溜め息をつく。
「神田は俺の病気の何をしってんだ」
「…………え?」
「お前が思ってるように、簡単なもんじゃないんだかんな
……それ、分かってる?」