生きて。笑いたい。








――――ざわざわざわざわ…











俺は玄関から見える外の景色を見つめた。













雨はどしゃ降りで、冷たい空気が漂っている
















「…………あれって…」














暗い曇り空の下、




ここから少し離れた場所に缶が落ちていた















直人は昔から、コーヒーが大好きだった







青いパッケージのコーヒーを、


小学生の時から飲んでいた











俺は未だに飲めない。









でも直人は、青い缶のコーヒーが大好きだった。












――――ザアアアアア…












俺は雨の中、濡れる事なんか気にしないで歩き出した


















――――ビュウウ…













強くて寒い風。















嵐が来そうだった











――――ザアアアアアッ………














「…………っなんで…」
















玄関から少し離れた所に落ちていた、青いパッケージのコーヒー。













拾ったら、中身がまだ入っていたのに気が付いた














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