生きて。笑いたい。
頼むから、『違う』って、言ってくれ。
言ってくれないと、
俺…………
俺はきっと、今にも泣き出しそうな顔をしてるんだろう
それでも、直人から目は逸らさなかった
――――ザアアアアア…
「…違わない」
雨の音が響いてるなか、直人は目を伏せて口を開いた
――――ビュウウ…
冷たい風が、俺らを吹き抜けていく
嵐が、来そうだった
「違ってなんか、無い。」
直人は伏せていた目を上げて、俺を真っ直ぐ捉える
そしてハッキリと言った
「俺、神田が好きだ」
その瞬間、俺は直人を見つめながら、涙をこぼした
直人は俺の大切な奴。
こんなことになんて。なりたくなかった
「……っぃ……だ…」
「…………………」
「…………嫌だっ………。」
――――ザアアアアアッ………
嵐が。
来た。