生きて。笑いたい。


「…っお前……何つった…?」



「…………え…」



「神田に何て言ったんだよ!!」





吉濱は石田さんを怒鳴り付ける





……怒っているのが分かった。


持っているペットボトルが、吉濱の力によってミシミシいっているから……。





その音は皆にも聞こえていたらしく。…一斉にサーッと顔が青くなった。





「…………?」






何なんだろう。


この空気は。





皆が皆、何かを恐れているような顔をしている




石田さんなんて涙目になってる……





「……石田…。てめぇふざけてんじゃねぇぞ……!?。」



「…………っ!だ、だって………!」



「だってじゃねぇんだよっ!!」



ガシャーン!!…



「…………ひっ……。」



…吉濱が周りにあった机を蹴り飛ばした。




それも相当な力を込めたらしく、一気に何個も倒れている





あたしと石田さんはもちろん、クラスの皆がビクッと肩を動かした。






「…………り、陸…!落ち着け!!駄目だって!」



「離せ直人。」



「…っ冷静になれよ!お前っ、自分がどんだけ強いか…………」



「離せっていってんだよ!!」




陸を抑えにいったのは山本 直人【やまもと なおと】。


いつも吉濱と一緒にいて、ふざけている吉濱をたまに怒っている冷静な奴。





吉濱は、いつもなら『ごめんなさい!』って言ってふざけてるのに……






「……っ離したらお前!何するか…………!」


「うっせぇ!!!」





ガッ!!


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