生きて。笑いたい。






…記憶は何処?




あたしの記憶はどこにあるの…?







「……っ正喜…。正喜……!」


「…………………
……、か。んだ……」





……この時、ふと気付いた。



吉濱の変化に。




「……………?…」


「……っ…。何、で……」




……震えてる…?



「…………吉濱…?。」



「………正喜…って…!何で、、お前が…知ってんだよ………」



「……何でって…」


「お前。正喜が誰だか分かんのか!?誰なんだよ!!正喜って…!」



「…わ、分かん…ない……!!。」






誰なのか。何歳なのか。どんな人なのか。



何もかも分からないの…。






なのに。



幸せなんだ。












…その人が居るだけで。


幸せで、幸せで、










だから。その人が居ないと、






とっても不幸だったの…。





「…って…。………え……?」












――『だから。あなたが居ないととっても不幸なの。』……








……気付いてしまった。






あたしが、『その人』に感じていた感情に








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