生きて。笑いたい。





「か、神田…?大丈夫か?」



「…………構わないで…。」





力を振り絞って言った反抗だった




「そういう訳にはいかないだろ……」





でも簡単に流された。




構わないで…。


近寄らないで…。




あたし、もうすぐ死んじゃうんだから







そんな事を考えてても、辛すぎて言葉にならない。





それよりも、早く保健室に行かなきゃ…。





体がだるいし、何より他の生徒が来てしまう。






けど、まだ心臓は痛む。





「あ~……」




しばらく動かないあたしの背中を、吉濱は優しく擦ってくれた。





いつもなら直ぐに払いのけるけど、今はそれがありがたかった。






「…落ち着いた?」


「…………ごめん。ありがと…。」





ようやく痛みが治まったから。あたしは急いで立ち上がる。


そしてカバンを持って、早足で吉濱の隣を通り過ぎた。








保健室までの道のりを、後悔しながら歩く。






……ヤバイ、発作を起こしてしまった。



よりにもよって、生徒の前で、






あたしはこういう発作がまれに起きる。




最近では、あと3ヶ月ということもあってヤケに多い。




でもそういう時はたいてい保健室か一人のとき。



同年代に見せたのはこれが初めてだった。







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