生きて。笑いたい。
ザアアアア――……
雨が、容赦なく身体中にまとわりつく。
髪も、制服も…。もうビッシャビシャだ
しかも1月だし。凄く寒い……
「……こんなに寒い中。待っててくれたんだ…。」
…『お前遅い!どんだけ待ったと思ってんだよ!?』
『もう遅いから送ってやる。』
……昨日。吉濱は何で待っててくれたの…?
それと…
あの時感じた冷たい風…
吉濱は。ひょっとしたら何か抱えてるのかもしれない…………
「…………!」
そう言えば…………。
さっきの吉濱、やっぱり変だったよ…………
あんなに震えて。正喜って言葉にヤケに反応してた…
『…正喜って誰なんだよ!!』
って。凄い剣幕で言われた…………
…吉濱も、正喜を探しているのかな…………?
「…ははっ」
…………そんなわけないや
だって。吉濱が正喜を知っているなら。
あたしと吉濱の関係って何?
実は正喜の友達とか?
それなら誰?何て聞いてこないよな…………