生きて。笑いたい。





お母さんは、お父さんが死んでからと言うもののあたしが具合が悪くなるとスグにパニックになる




涙流して、『生きて』って何度も言って、




オマケに、具合が良くなれば『よかった……よかった…!』って……






どんな感じだと思う?




生きろ、生きろと言われて。


変な責任感をあたしに擦り付けて、あたしが泣けないように縛り付ける。






「大丈夫?車ちゃんと乗れる?」


「…うん。」


「友姫が居なくなったら。お母さん悲しいわ……」






無自覚に言うから、



さりげなく言うから。




「……大丈夫。居なくなったりしないよ…」





あたしには、こう答えるしか選択肢が無い……






無視すれば泣きそうになるし、



『いつかは居なくなる』なんて言ったりしたら……



きっと泣きじゃくりながら『そんな……』って言うだろう…






それが怖いから、何も言えないしこれしか言えない…………。






「…ちゃんと、傍に居るから、ね?」





そう言うと、お母さんはとびきりの笑顔を見せた。





――ズキンッ……―。





あたしは死ぬって…わかってるんでしょ?






分かっていながら、何故そんな事を言うの………………









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