生きて。笑いたい。






「あらっ。神田さん!?大丈夫!?」


「大丈夫です!。ちょっと発作起こしちゃって…。」



「そう…。でも無理しないで休んで?。」



「いえ!薬飲んだら戻ります!ありがとうございます。」





薬っていうのは、発作が起きたときにそれを治めるために飲むやつ。



自分でも持ってるんだけど、学校の水道とかで飲むわけにはいかないから…。





「ふぅ…………」





カプセルをゴクッと呑み込んで、深い溜め息をつく。





……吉濱。変な噂たてたりしてないかな…。




あたしこの学校に友達居ないから。皆スグに信じちゃうし…。





もしも病気って感ずかれたら何て言えばいいんだろ…。






体調が悪くなったって言えばいいかな…?






「あ!そろそろ予鈴なっちゃう…。じゃ、ありがとう先生!」



手短にお礼を言いカバンを持って、さっき来た道を戻った。



「ガラガラッ…―!。」



「あれ、神田。今日は遅いな?。」



「あ…はい、すいません。」



「まぁいい、早く席つけ~。」




はい。と返事をして自分の席まで歩き出すと、色んな声が聞こえてくる。




「……寝坊かな~。」


「……ね~珍しー」



あ、そっか…。



あたしカバン持ってたから今学校来たと思われてんだ…。





良かった…………








ほっとしながら、真ん中の一番後ろの席に座る。



隣は人数の割合によって居ない。




だから一人になりたいあたしには最高の席だった。








< 8 / 316 >

この作品をシェア

pagetop