生きて。笑いたい。
そんなあたしはセコい…
自分を守ってばっかり…なのに、
あたしは自分を傷付けている……
――バタンッ!……
「……着いたわ。さ、降りてちょうだい」
「…うん」
どうやら車が家に着いたらしい、
あたしはゆっくりとドアを開けた。
まだ雨は降っている……
あたしの心も。まだまだどしゃ降りだ
ザアアアアー……
あたしは雨を見上げた。
相変わらず。宝石のようにキラキラと輝いている
「友姫?早く入りなさい?」
「……うん、ちょっと待って…?」
「……お母さん、車しまってくるわね…ちゃんと入ってなさいよ?」
お母さんは、車を車庫へと移動しはじめ、次第に見えなくなった。
「…………」
あたしは雨の次に自分の家を見上げる
……いや。『家』と言うべきなのだろうか
このどでかい門の奥にそびえ立つのは。
あたしの家と言う名の『屋敷』。
その屋敷と門との間には、真ん中に噴水。周りには屋敷に繋がる道があり、さらにその周りに和風になるようセッティングされた石と砂利が散らばっていた。
何とも言えないセンスだ。
洋風と和風が混ざりあって、とても斬新な庭が出来上がっている。