君とあたしと…彼。
…忘れてると思ってた。

あたしだけが
記念日を意識してると思ってた。



だって…記念日…
1回も祝ったことなかったから。


1年記念日でさえ、
祝えなかったどころか、
ゆうに会えなかったんだ。



だからビックリ…しちゃうよ。


まァ、祝うとか
ゆうのキャラじゃないもんね。




「食べたんなら行くぞ」

「はァい」


ギュッと握られた右手から
伝わる優しさを手放すことなど…無理。



その優しさや温もり…甘みは
あたしだけが知ってれば…

あたしは世界一の幸せ者だよ。



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