君とあたしと…彼。
ぇ……。
あのマンションなんだ…!
ゆうってお金持ち!?



「入れ」

「あ、うん」


オートロック式の玄関を入り、
透明なエレベーターへと乗り込む。



ゆうが押したボタンには…
38Fと指されていた。



「て、天辺!?」

「…あァ」


お坊ちゃんだったんだね、ゆう。


バカには出来ないや。

…庶民的なあたしに比べて、
ゆうは豪華なマンションに住んでて…
しかも天辺だったなんて。



エレベーターのランプは
37Fを照らし、
チンという音と同時に開いたドア。



「こ、ここ?」

「あァ」



エレベーターのドアが開くと
目の前に一つだけドアが見え、
そのドアへと手を掛けるゆう。



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