君とあたしと…彼。
「ゆう…がいるの」

「安西だろ?」

「ぇ?…」

「俺を選べよ…有紗」

「……。」



聖夜といれば幸せになれる。


だけどゆうだって、
凄く優しくしてくれた。


何回も身体を重ねて、
好きを伝え合ったんだ。



簡単にゆうを手放すことなんて…
今更出来ないよ。



「時間やるから」

「時間って…」

「1週間後…あの公園で待ってる」

「……。」


そんなのズルイよ。
ズルイよ…聖夜。



「じゃあな」

「聖夜っ…」



背中を呼んでも、
振り向いてくれなかった。




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