君とあたしと…彼。
だけど目の前に…
いなくなったと思っていた
聖夜が現れただけで…

こんなにも変わってしまったんだ。



聖夜の元に戻れば
ほんとにあたしは
幸せになれるの?


素直な笑顔を出せる…?



トボトボ歩き始めた時…


「有紗~」


と遠くで聞こえる声。




「…大地?」

「おうよ!」



大きく手を振りながら
走ってきた大地は
凄く何か言いたげな表情。




「もしかして…別れた?」

「…うん」


そっか、と切なげに
眉を曲げた大地に
あたしは顔が上がらないよ。



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