君とあたしと…彼。
少し歩いた時…
あたしの足が自然と止まる。



「…ゆう」



数メートル先にいるのはゆう。


喧嘩をしてるゆうに
あたしは駆け寄った。



…聖夜の手を振り解いて。


「ゆう!!」


男に跨りイカレタように殴るゆうを
あたしは抱き締めた。



こんなゆう見たくない。


「落ち着いてっ」

「…離せっ!」



バンッ…と払われてしまった。


その勢いで尻餅を付き、
キッと睨むゆうを見上げた。



「気安く近づくな」

「…ゆう?」

「あと、俺の名前も呼ぶな」

「そんな…」


ゆうはもう別人だった。



< 152 / 209 >

この作品をシェア

pagetop