君とあたしと…彼。
その日の帰り…
薬局に寄り帰った。


周りの人目を気にしながら
手に取ってレジへ運んだ物は…

妊娠検査薬…。



レジの店員さえも
冷やかな目であたしを見てた。



そして今…――。

自室のテーブルの目の前で
正座してるあたしが見つめる先…

薄い線が浮き始める。



「…お願い」



もし妊娠してるなら…
その子は確実にゆうの子だ。


聖夜と付き合い始めてからは
してないし…ゆうの子になる。



「……っ!」


線は……

2本くっきり浮き出た。



< 160 / 209 >

この作品をシェア

pagetop