君とあたしと…彼。
薄暗い公園へやってきた。


今日はここでゆうを待つんだ。



お母さんからもらった
お金とお守りを握り締め、
あたしは“あの時”を思い出した。



お母さんが言っていた“あの時”…。


それは聖夜が死んだと思っていた時。



不良な聖夜との交際を
お父さんもお母さんも
ちゃんと認めてはいなく…。


事故に遭って…
死んだと思っていたあたしは
別人のように暗くなった。



毎日部屋にこもり、
学校に登校するのは
数えるくらいだった。


少ない登校の中、
ゆうは謝りに来てたんだけど。



そんなあたしを
お父さん、お母さんは
凄く嫌っていた。



『聖夜くんは忘れなさい』

『もういないのよ?』

『死んで正解だったのよ』


…とお母さんは酷い言葉を
あたしにたくさん掛けた。




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