君とあたしと…彼。
*最終章*

同居生活

それと…もう一つ
ゆうに言わなきゃ。


「あのね…家出したの」

「は?…いつ?」

「今日だけどね」



ゆうの表情が強張り、
鼓動が加速し始める。


「親は知ってんのか?」


その言葉を聞いて、
あたしは全てを話した。



-数分後-


「じゃここに住め」

「ぇ…」

「行く宛でもあったのか?」

「ないけど…迷惑じゃん」

「じゃねぇよ」

「親とかいるし…」

「親は旅行中だ」


軽くそう言われ、
いいのかなァ…なんて思った。



「…お世話になります」

「学校辞めて金貯まったら…」

「貯まったら?」

「部屋借りて住もうな」

「……うん!」


その言葉が今のあたしに
どれだけ響いて嬉しかったか。



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