君とあたしと…彼。
「家具はそのうち買い行くぞ」

「そうだね」


中に入ると、
まだ家具一つない。


これから揃えていこうね。



「あ、未来のベッドは今日届くから」

「え…予約したの?」

「あァ。困るだろ?」

「…ゆう…ごめんね?」

「は?」

「任せっきりで」

「ふっ。気にすんな」



優しく頭を撫でてくれた。

久しぶりだよね。
あたしに触れてくれたの。


だからドキドキしてる。



ほんとならまだ…
あたしもゆうも高3なのに。

進路を考えてる時期なはずなのにね。



こんなにも早く、
家族になるなんて…
考えてもみなかった。


だけどあたしは後悔なんてしてない。

ゆうと幸せなら…――。



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