君とあたしと…彼。
単車に跨り、
倉庫を後にした…――。



家の近くで止まった単車…。



「送ります、家まで」

「…いいよ」

「ダメっすよ!何かあったら俺の責任…」

「走って帰るから!」



「ありがとね」とだけ言い、
あたしは走って数十秒の…

大ッ嫌いな家まで走った。



背中越しに「有紗さん!」
と聞こえたが…
あたしは無視して走った。



ガチャッと玄関を閉め、
荒くなった呼吸を
胸を抑えながら沈める。



「…はァ」


動き出したんだ…ついに。



これから始まる
あたし達の戦い…――。


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