君とあたしと…彼。
「ごめんね…聖夜」



「ごめん」としか言えなんだ。

こんなあたしを…
許してよ……聖夜…っ。



雨と涙が混じり、
あたしはそっと瞳を落とした。




…小さな夢をみた。

それはあの頃の2人だった。



『聖夜!』

『離れんなよ?』

『うん♪』

『…好きだ、有紗』



そう言って聖夜は
甘いキスをするんだ。


そこで切れる夢は…

最近では毎日みる。


だから…残酷だ…――。


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