君とあたしと…彼。
「まだ残ってんだろ…ゆうには」

「…そっか」



久しぶりに感じる風は
何故か心地悪くて…。

不安だけが大きくなる。



「心配はすんな」

「……。」


そう言われても、
心配はするんだよ。



ゆうが…好きだから。



「じゃ放課後な」

「うん」


ポンと頭に乗せられた手…。



「大地っ」

「ん?」

「…ううん」

「なんだよ~」

「なんでもない!」



そう叫んで教室に駆けこんだ。


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