君とあたしと…彼。

呼ぶ名前

放課後はいつものように
大地に送ってもらった。


カチカチ…と
部屋の時計の秒針は
22時を指していた。



「…出よ」



何故か息苦しい部屋…。

あたしは外へと出て、
あの日…ゆうと寄った
公園に足を踏み入れた。



キーキー…と
古びたブランコの音が
静かな夜に響く。




「有紗様じゃん」

「…っ!…」

「そんな驚くんすか?」

「愁…」


満面の笑みが
月から照らされる。



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