君とあたしと…彼。

重なる身体

――1ヵ月後――


「帰んぞ、有紗」



いつもと変わらない生活が戻ってきた。



「このまま行くか?」

「一回帰るよ」

「そっか」



“行く”とは…倉庫のこと。

あの日…綺麗に星が見えた日に
ゆうは「すぐ会えるから」と言った…。


けど実際あれから1ヶ月。



「すぐじゃなかったじゃん」


大地の背中に吐いた。


「何か言ったか?」

「なんでもないよ」


だけど今日からまた会える。


そう思うと許しちゃう。

< 65 / 209 >

この作品をシェア

pagetop