君とあたしと…彼。

彼の死…

いつからだったかな…?

聖夜の様子が
可笑しくなったのは。



「どうしたの?」


って聞いても、
聖夜の返事はいつも同じだった。



「心配すんな」


…心配してたよ。


そう答えられる度に
胸が苦しくて痛くなった。



笑顔を向けてくれても
あたしは素直に笑えなかった。



聖夜がいなくなりそうで…
失いそうで怖かったんだ。



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