10日間の奇跡
それから俺と結香はイルカショーを見たりペンギンを見たりして水族館を楽しんだ。


「すごかったなあ!!」

「本当に行って良かったね☆」


また行こうとは言わなかった…。

言えなかったのかもしれない──…。


駅が見えて来た。時間が大分遅くなったのであまり混んではいないようだ。


結香は電車に乗ったとたんに俺の肩にもたれて寝てしまった。

幸せそうな寝顔だった。

俺はそれだけで満たされていた。
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